大亜ワイヤー・ケーブル美しい家基金会x路殺社 異業種連携で生物の多様性を共に守る【商業週刊 】

2025/02/27
大亜ワイヤー・ケーブル美しい家基金会x路殺社 異業種連携で生物の多様性を共に守る
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路殺社の成長過程は、まさに価値観が変わっていく過程。林徳恩氏は、変革を推し進めるにはロードキルの重要性を多くの人に理解してもらうことだとしています。(写真提供:林徳恩氏)
台湾では、ロードキルに注目する市民科学団体が革新的な考えにて産官学と民間の力を結びつけています。「路殺社」は2011年にFacebookグループとして設立され、現在ではメンバー数は2.7万人に達しています。毎年2万件以上の動物のロードキルの記録を集め、台湾の生態系保全に新たな1ページを刻んでいるほか、異業種連携の新モデルとなっています。
路殺社創設者の林徳恩(リン・ダーオン)氏は、路殺社は本来ヘビの生態研究ために設立されたと述べました。「当時、ヘビを調査してくれるボランティアを見つけることは困難を極め、募集に2年かけても集まった人数はわずか25人でした。そして研修後、調査に参加してくれたボランティアの数は12人のみでした」と語りました。2011年、Facebookグループでロードキルに遭ったヘビの情報について集めようとしたところ、意外なことに大きな反響を呼びました。
ロードキルデータの活用 感染症の予防と生態系の把握
動物のロードキルは、私たちにどのような関係があるのでしょうか?当初はヘビの死亡に関心の目を向けていたコミュニティは、ロードキルの調査対象を徐々に拡大していきました。累積されたイタチやアナグマのロードキルデータは、2013年に台湾にて狂犬病が流行した際に重要な役割を果たし、防疫部門は流行の分布を把握することができました。路殺社の調査データにより、殺鼠剤がフクロウなどの非対象物に危害を及ぼしていることが明らかになり、農政部門による全国的なネズミ駆除週間は中止となりました。これらの具体的な貢献により、ロードキルデータの重要性を多くの人々が知ることとなり、グループの規模は日増しに拡大していきました。 路殺社の成長過程は、まさに価値観が変わっていく過程。設立当初、動物の死亡に対する懸念により、グループは抗議や誤解を受けました。林徳恩氏は、変革を推し進めるにはロードキルの重要性を多くの人に理解してもらうことだとしています。 この理念は、2014年に大亜ワイヤー・ケーブル美しい家基金会の「緑集合」の選考で表彰され、組織に新たなエネルギーをもたらしました。林徳恩氏は、大亜がただ賞を授与しただけでなく、路殺社の発展にも関心を寄せ続け、さまざまな分野での協力を支援していると指摘しました。
芸術文化とテクノロジーの融合:大亜がロードキルの理念を日常へ
大亜ワイヤー・ケーブル美しい家基金会の仲介により、2017年に路殺社は台南のパフォーマンスアートチームである「鉄支路辺創作体」の協力により、ロードキルをテーマとした舞台劇『萱萱の不思議な旅(萱萱的奇幻歴程)』を上演。芸術を通じてより多くの人々が触れることとなりました。これ以降、路殺社は環境教育に変革を起こすため、各分野の芸術・文化関係者との提携を続けています。 さらに大亜は民間の力により運用されている二大市民団体の「台湾河渓網」および「千里歩道協会」との関係を深めました。2024年の「フェニックスフラワーフォーラムと緑集合コンテスト」では、「市民科学」をテーマに市民との対話が展開されました。環境問題について共に議論し、社会的影響力の拡大を目指しました。
路殺社百大動物ロードキルホットスポットを作成し、このシステムを通じて道行く人に注意を促します。(写真提供:路殺社)
大亜の支援をきっかけに、路殺社の理念は他の企業からも注目されています。例えば、大手ナビゲーションソフトウェア開発会社と協力し、ロードキルホットスポットデータをシステムに組み込むことで、道行く人に注意を促すことができます。林徳恩氏は、「大亜ワイヤー・ケーブル美しい家基金会の例から、環境保全への参加には多様な可能性があることを企業は知りました」と述べました。 初期のロードキル調査から、今日のテクノロジー、アートと企業のリソースを組み合わせた環境アクションまで、路殺社における市民科学は無限の可能性を示しています。また、大亜グループが注力する「環境に優しい、美しい故郷の担い手」の実証であり、地域活動への支援を続けることで、台湾全体で環境を守る共通認識を築いていることの証でもあります。
全文出典:商業週刊 https://www.businessweekly.com.tw/business/indep/1005357